需要が高まる介護業界では、一方で介護に従事するのを希望する人が伸び悩んでいる現状があり、人手不足に悩まされているのが特徴です。
人材の獲得が競争になっているものの、介護保険制度の影響を受けて、収入にも限界があります。
給与を上げて人材を獲得することは容易ではありません。
そのため、介護業界での人材獲得戦略には他職種に比べて特徴があり、求人の内容にも大きく反映されています。

例えば、どのような就業形態も受け入れるという姿勢を見せている施設が多いのも特徴の一つです。
本音としては正社員が欲しいという現場が多いものの、パートも合わせて募集することで人材の確保を図っています。
また、契約社員の募集も同時に行い、さらには派遣社員の確保もしている施設も少なくありません。
このような求人を行うと、様々なライフスタイルの人が興味を持てるようになる点に注目しているからでしょう。

一方、給与を上げられない代わりに、他の部分で魅力を訴えかける傾向もあります。
介護業界は仕事が忙しくて大変というイメージを抱かれているため、その懸念を払拭する内容をアピールする求人も多いようです。
例を挙げると、「年間休日が100日以上ある」「残業は基本的になし」といった待遇を大きく宣伝している事業所は少なくありません。
また、資格の重要性が高まってきているため、介護福祉士などに支給される資格手当の金額が大きいことをアピールする求人も増えています。

このように、様々な角度から働く魅力を伝える戦略を練っているのが介護業界の特徴と言えるでしょう。
そしてこの傾向は、今後もますます顕著になることが予想されます。